実家に戻ってきてから約2年が経とうとしている。私の場合、大学まで実家暮らしで、仕事を初めてから、一人暮らしをした。
社会人になったら一人暮らしは当たり前だと勝手に思っていた。しかし当時「セミリタイア」という選択肢があったら間違いなく一人暮らしはせず、実家暮らしをしたであろう。
実家の最大のメリットはなんといっても支出が大幅に減らせることである。支出を減らすことはすなわち、セミリタイアに最速で到達できる。
貯金が貯まりやすい(支出を2/3に抑えることができる)
●一人暮らしの生活費

一人暮らしの支出の平均金額は家賃を除き、約14万。家賃が6万であれば、20万となる。対して実家暮らしはどうなるか。
●実家暮らしの生活費

とある調査によると、家に入れている金額は4万前後のようだ。
上の表の「食費・光熱費・家賃」が一人暮らしで11万かかっていたが、実家暮らしであれば4万で済み、7万円ほど出費を抑えることができる。
合計金額でみると、一人暮らしは20万、実家暮らしは13万、支出を2/3に減らすことができる。また、家賃は毎月の費用とは別に、「更新料・火災保険料、引っ越しの際のクリーニング費」等なにかとお金がかかる。
長い期間でみると実家暮らしの方がより、出費を抑えることができる。
資産が拡大しやすい
30歳でもつ1000万円と、40歳でもつ1000万円はどちらも1000万円だが、価値は違う。前者の方が価値は高い。
理由は、10年後は物価が上昇する(インフレ)からだ。30歳当時は1000円で買えた物が、10年後には1200円であれば、1000円の価値が落ちたことになる。
なので、インフレに対応するためには現金だけでなく株や債権に変える必要がある。株や債権は価値が変動する。そしてインデックス投資を長期間積立することで、インフレに対応するだけでなく、リターンも期待できる。
このリターンを得る為にはお金と時間が必要だ。投資の元手は多いほどお金が増える。
例えば1000万円と100万円を1年間、年利5%で運用するとそれぞれの利益は下記となる。
1000万円・・・1050万
100万円・・・・ 105万円
1年間で45万円の差が出た。2年、3年と長く運用するとその差はもっと開く。
つまり、若い時にいかに元手を増やすかが資産を増やす鍵となる。
若いうちに一人暮らしして少しづつ投資するよりも、実家暮らしで支出を減らし、その分投資に回した方が効率がいい。
十分投資資金が貯まり、リターンを得られるようになったら、自由の為に一人暮らしを始めてもまったく遅くはない。
家計管理しやすい
資産を拡大させるために重要なのは支出の管理、つまり家計簿をつくることだ。
総資産はいくらで、自分が何にいくら使っているか、無駄なことにお金は使っていないか確認することが必須である。
一人暮らしだと、この家計管理が大変面倒だ。理由は支出の項目が多いからである。食費、交通費、家賃、雑費、光熱費・・・・
安いサービスに乗り換えようとしても、
「パスワードが分からない」
「資料がどこにあるか分からない」
「そもそもどこと契約しているか分からない」
「更新日はいつだっけ?」
分からず仕舞いで結局、現状のまま放置してしまうケースが多いのではないだろうか。そして収支を把握できないまま無駄な出費がかさんでいく・・・
実家暮らしなら面倒な光熱費、家賃は定額制で金額が安いだけでなく、支払い先は実家と1本なので家計管理がしやすいのは、もう一つのメリットといえる。
面倒ごとをシンプル化し、日々使っている銀行やカードをマネーフォワード等の家計簿アプリにまとめるだけで、簡単に家計簿を作れる。そしてあとは労働をこなし、金を投資に回し、時間たてばあら不思議!いつの間にか資産は拡大している。
まとめ
実家暮らしにはセミリタイアを狙う上で、メリットしかない。「自立するために一人暮らしをする」という選択をする人も多いが(私もそうだった)、一人暮らししただけで自立したとは言えない。
自立とは精神的自立を経済的自立がある。一人暮らしをしては精神的自立はできたかもしれない。
経済的自立も仕事をしていれば自立できているように見える。しかし仕事して体を壊せば、それは破綻する。少ない貯金では仕事を少し休めば、家賃や税金ですぐ枯渇する。
ならば、実家で支出を減らし、資産を蓄えそれから一人暮らしをするのは本当の「自立」といえるのではないだろうか。資産を蓄えれば、仕事を休んでも投資のリターンでカバーできる。資産があれば余裕ができる。実家暮らしは実は自立への近道である。
確かに実家暮らしは一人暮らしに比べ、気を使うしストレスがかかることも多い。ただ、個人的に仕事のストレスに比べれば屁の河童だ。
色々事情があって実家に住めない人を除き、金を貯めるため・セミリタイアを目指すために実家を活用することを強くオススメする。